セレックは虫歯になる？セレック治療をした歯が痛む原因と対処法
セレックは、セラミック製の詰め物で、コンピューターで設計・製作されたものです。
せっかくセレック治療をしたのに、治療後に痛みが出てしまったら心配になりますよね。
セレックは虫歯になるのか、また歯が痛む場合の原因は何かについて詳しく解説していきます。
セレック自体は虫歯にならない
セレック自体は人工物なので、虫歯になりません。
ただし、セレックを被せている自分の歯は虫歯になることがあります。被せ物をしている下の自分の歯質から虫歯になっていきます。
保険診療で使われる金属の被せ物は、経年劣化により金属に歪みを生じるため、歯を被せ物の間に隙間ができやすく、そこから虫歯になるリスクが高いというデメリットがあります。
セレックは、経年劣化が起こりにくい素材ですが、プラスチックの素材が含まれたものは、水分を吸収しやすいため、隙間ができることがあります。
セレックと、自分の歯質との境目を丁寧にブラッシングすることが大切です。
セレック治療をした歯が痛む原因とは
セレック治療をした後に、痛みが出てしまうことがあります。
どのような場合に痛みが出てしまうのでしょうか。治療直後と、治療後しばらく経過してからに分けて解説していきます。
セレック治療直後に痛みが出る原因と対処法
歯を削ったことによる一時的な刺激によるもの
神経が残っている歯の場合、歯を削ることによる振動や熱で一時的に過敏になっている可能性があります。
ほとんどのケースで、時間の経過と共に改善していきます。ただし、様子を見ても一向に治らない場合は、神経が傷んでしまった可能性があります。
歯科医師と相談の上、神経の治療が必要になることがあります。
セレックが合っていない
セレックの噛み合わせなどが合っていないと、歯に強い負荷がかかり痛む場合があります。これは、神経の有る無いにかかわらず、起きることがあります。
噛み合わせの調整を行うことで改善することが多いです。
セレック治療後に、「噛み合わせが合っていない」「なんとなく高い感じがする」という場合には、時間の経過とともに慣れるものではありません。痛みが出てしまう前に、早めに調整をすることが大切です。
炎症が残っている
虫歯の治療などで神経を除去する場合には、神経の通っていた根管内部をきれいにしてから、最終的な充填物を入れる必要があります。
ところが、根管内に炎症が残ったまま、セレックの治療をした場合は、治療後に痛みが出ることがあります。
セレック治療前に、歯の根の治療をする時には、しっかりと炎症が治まるまで通いましょう。治療中に痛みや違和感があった場合は、歯科医師に伝えるようにすることも大切です。
セレック治療後しばらく経過してから痛みが出る原因
二次虫歯になっている
治療後しばらくしてから痛み出した場合には、二次虫歯になってしまっている可能性があります。
二次虫歯とは、一度虫歯治療をした歯が再び虫歯になってしまう状態を指します。
セレックは、保険の金属の被せ物と比較して、隙間ができにくい素材にはなりますが、ケアを怠ると虫歯になってしまうことがあります。
また、神経を取る治療をしている場合は、痛みが現れることなく虫歯が進行していくので、より注意しなくてはなりません。気づいた時には、歯を残せないほど虫歯が大きくなってしまこともあります。
セレックにヒビや割れがある
使用しているうちに、セレックにヒビが入ってしまうことや、割れてしまうことがあります。神経が残っている場合、ヒビや割れのある部分から刺激が伝わり、痛みが出ることがあります。
セレックは、急激に強い力が加わった場合や、歯ぎしりや食いしばりの癖がある場合に、破損してしまうことがあります。
噛み合う力が強い場合や、歯ぎしりや食いしばりの癖がある場合には、ジルコニアなど強度がより強い材質を選ぶのも一つの方法です。
寝る時に歯ぎしり用のマウスピースも装着するのもおすすめです。
知覚過敏になっている
歯周病などで、歯ぐきが下がって歯の根が露出したり、強い力の歯みがきなどにより、歯の根本がすり減ってしまうと、知覚過敏が起こることがあります。
セレックの歯も被せ物の下は、自分の歯になるので、神経がある場合には、同様の症状が起こります。
冷たいものを飲食した時など、少しの刺激で歯が痛んだり、しみたりします。知覚過敏の薬を塗布したり、すり減った部分を詰める治療をすると改善することがあります。
まとめ
セレックは、人工物なので、それ自体が虫歯になることはありません。
ただし、セレックを被せた歯は、根っこ部分は自分の歯になるため、虫歯になる可能性があります。
セレック治療をした歯が痛む場合には、二次虫歯になっている可能性があります。二次虫歯にならないようにするためには、歯磨きや定期検診でのケアが大切です。
また、セレック治療をした直後は、歯を削った時の刺激によって痛みが出る場合や、噛み合わせなどが合っていなくて痛みが出る場合があります。
セレック治療をした歯を長く使い続けるためには、異常を感じた場合には、早めに歯科医院を受診するようにしましょう。
