インプラントの寿命はどのくらい? 長持ちさせるためのポイントとは
歯を失ってしまいインプラント治療を検討する場合、気になることの一つが「インプラントの寿命」があげられるのではないでしょうか。
今回は、インプラントの寿命はどのくらいなのか、またインプラントを長持ちさせるにはどうしたらいいのか、詳しく解説していきます。
インプラントの寿命はどのくらい?
インプラントの寿命とは、インプラント体という人工歯根が顎の骨と結合しなくなってしまった時のことを指します。
インプラントの寿命は最低10年〜15年※と言われていますが、適切なケアにより、それ以上使用できているケースが多いとされています。
また、寿命年数は少し前のデータであり、現在では技術の進歩などにより、さらに延びていると考えられます。
※1998年にカナダで開かれた会議によるデータで、厚生労働省が公開しているものです。
歯を失った時の他の治療法である「入れ歯」の場合は3年〜5年、「ブリッジ」の場合は7年〜8年程度と言われていますので、インプラントの寿命は他の治療法と比較して長いと言えます。
インプラントを長持ちさせるためのポイント
インプラントは適切なケアにより、長持ちさせることが可能です。
できれば、より長く使っていきたいと多くの人が考えるのではないでしょうか。
長持ちさせるためのポイントをあげていきたいと思います。
定期的にメンテナンスを受ける
インプラントは、埋め込んだらそれで終わりではありません。
定期的に歯科医院のメンテナンスを受ける必要があります。
メンテナンスでは、噛み合わせの確認や、周囲のクリーニングなどを行なっていきます。
インプラントには、ほとんどの場合、メーカーの保証が5年〜10年ついています。
メーカーの保証というのは、トラブルが合った場合に無償もしくは一部負担をしてくれるような制度です。
この保証を受けるための条件に「定期的にメンテナンスを受けている」という項目もありますので注意しましょう。
毎日丁寧なケアを行う
インプラントがトラブルを起こさないようにするためには、毎日のケアが大切です。
インプラントの周囲に汚れが溜まっていると「インプラント周囲炎」という、天然の歯でいうところの「歯周病」に感染してしまう可能性があります。
インプラント周囲炎になってしまうと、天然の歯の歯周病よりも炎症が進むのが早く、進行が進むとインプラントがグラグラとして脱落してしまうこともあります。
毎日のケアは、丁寧に歯磨きをするだけでなく、歯間ブラシやデンタルフロスなども使い、歯と歯の間や、インプラントの根本の部分までしっかりと磨くようにしましょう。
できたら、歯科医院でメンテナンスの際に、磨き方の指導を受けておくのが良いでしょう。
歯ぎしりや食いしばりでかかる力を軽減させる
歯ぎしりや食いしばりで、インプラントに過度な力がかかると、インプラントの破損やインプラント周囲炎を起こしてしまう可能性があります。
歯ぎしりや食いしばりの癖がある場合には、
ナイトガードという夜寝る時に装着するマウスピースも有効です。
歯ぎしりや食いしばりの自覚がある場合には、歯科医院に相談するようにしましょう。
メンテナンスで噛み合わせの確認をしてもらうことも大切です。
喫煙をしない
喫煙をしていると、インプラントと顎の骨の結合がうまくいかないことあります。
インプラント手術の成功率が低くなるので、歯科医院によっては喫煙者のインプラントを行なっていないところもあるほどです。
インプラントを検討する場合には、同時に禁煙をすることも検討する必要があります。
また、インプラント手術が無事に成功した場合でも、喫煙していると「インプラント周囲炎」に罹患する可能性が高くなります。
インプラントの寿命が短くなってしまいますので、喫煙している場合には、禁煙をしていくようにするのが望ましいです。
インプラントは再手術できるのか
インプラントが脱落してしまった場合、インプラントを再び埋入できる骨の状態であれば、再手術が可能です。
インプラント周囲炎などで、周囲の歯茎に大きなトラブルが起きている場合には行うことができない場合もあります。
メーカー保証の期間内であれな、無償もしくは一部負担で再手術が可能です。
メンテナンスをしっかりと受けていることが条件になるので、注意しましょう。
インプラントにトラブルが合った場合には、まずは治療をした歯科医院に相談するようにしましょう。
まとめ
インプラントの寿命は10年〜15年と言われていましたが、最近では技術の進歩などによりさらに寿命は延びています。
インプラント手術後のケア次第では、もっと長くインプラントを使うことができるでしょう。
インプラントを長く使い続けるためには、歯科医院で定期的なメンテナンスを受けることや自宅での毎日のケアを丁寧に行うことが大切です。
インプラントを入れたからといって、永遠に使用できるわけではありませんので、定期的に歯科医院でしっかりとチェックをし、インプラントをできるだけ長く使えるようにしていきましょう。