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親知らずの移植(歯牙移植)とは?メリットとデメリットを詳しく解説!|伊丹・新伊丹駅の歯医者なら、つじの歯科医院

親知らずの移植(歯牙移植)とは?メリットとデメリットを詳しく解説!

親知らずの移植(歯牙移植)とは?メリットとデメリットを詳しく解説!

歯を失ってしまった場合、一般的に治療法として挙げられるのは「ブリッジ」「入れ歯」「インプラント」の3つの方法です。
あまり知られていないですが、4つ目の方法として「歯牙移植」があることを知っていますか?自分の歯を利用して、歯を失った場所に移植をする方法です。「親知らず」を利用して、歯科移植をすることが多いです。
今回は、親知らずの移植治療について、メリットとデメリット合わせて詳しく解説します。

親知らずの移植とは

「自家歯牙移植」と言って、抜歯した歯を新しい場所で機能させる方法です
虫歯や歯周病で歯を失った時に、歯がない部分に移植して、使用できるようにします。噛み合わせと関係のない自分の歯を抜いて利用することが多いため、親知らずがその適応になることが多いです。

歯を失った時に親知らずを移植するメリット

歯を移植することの一番のメリットは、歯の周囲の組織である「歯根膜」があることです
インプラントなどの人工歯に歯根膜はありません。歯根膜は、歯の根の表面と歯を支える骨である「歯槽骨」を結びつける組織です。
4つのメリットについて詳しく解説していきます。

歯根膜があるので食感を感じやすい

歯根膜には、触覚や痛覚などの感覚があります。そのため物を食べる時に、硬さや柔らかさを感じやすくなります。この働きにより噛む力の調整ができます。
また歯根膜は、クッションのような役割もあります。食事をする時などに歯にかかる力を吸収・緩和して、ダイレクトに歯槽骨に力が伝わるのを防いでいます。
歯を失った場合でも、自分の歯に近い感覚のままでいられます

周囲の歯に負担をかけずに治療ができる

歯を失った時、「ブリッジ」や「入れ歯」の治療は、周囲の歯に負担をかけることになります。
ブリッジの場合は、失った歯の両隣の歯を支えにする必要があります。被せ物にするために削る必要があります。ブリッジが入った後も、3本の歯にかかる力が2本にかかることになるので、負担が大きくなります。
入れ歯は、残っている歯にクラスプというバネを引っ掛けて固定する仕組みになっています。周囲の残っている歯にはどうしても負担が大きくなってしまいます。
歯牙移植の場合は、周囲の歯に負担をかける心配がありません

一定条件を満たせば保険適用になる

歯の移植は、次の条件を満たしていれば保険が適用になります。

  • 移植する歯が「親知らず」または「埋伏歯(顎の骨に中に完全に埋まっている歯)」である
  • 移植する部分に歯が残っている

保険適用の治療は、決められた材料・決められた手順での治療で行われる必要があります。
抜歯部分に骨を足したり、骨を削って挿入部分を広くするなど、治療を組み合わせる必要がある場合には保険適用外になるため注意が必要です。
インプラントはどのような場合でも自費治療になるので、親知らずの移植は保険適用になることがあるのはメリットにだと言えます。

移植後の歯も矯正治療ができる

歯の移動には、歯根膜が重要な役割をします。
親知らずの移植は、移植後も歯根膜があるので、矯正治療で歯を動かすことが可能です
一方でインプラントは人工歯根のため歯根膜がありません。インプラントの位置は変えられないので、矯正治療をしたい場合には、インプラントを埋入する前に行うか、インプラントを固定源にするなどの方法をとる必要があります。

歯を失った時に親知らずを移植するデメリット

歯を失った時に親知らずを移植するデメリット
どんな治療法にもデメリットがあるように、親知らずの移植にもデメリットがあります。
メリットとデメリットの両方を知った上で、治療方法を選択することが大切です

治療の難易度が高い

1つ目のデメリットは、治療の難易度が非常に高いことです。歯牙移植を成功させるためには、「歯根膜をできるだけ傷つけずに抜歯する技術」が必要なほか、移植後に歯周病感染させないための知識や技術も必要です。
親しらずの移植は、インプラントよりも難易度が高い外科手術だと言われています。
治療を希望する場合には、治療実績のある歯科医院での治療がおすすめです。

高齢になると治療の成功率が下がる

歯牙移植に年齢制限はありませんが、高齢になると成功率が下がると言われています。
移植部位の状態がよく、移植後の治りが早いのは40歳以下の場合が多いようです。
お口の状態には個人差があるため、特に40歳以上の方は歯科医師とよく相談をして、失敗のリスクを知った上で治療に望むのが良いでしょう。

外科手術が必要

ブリッジや入れ歯と異なり外科手術が必要となります
抜歯の外科手術と、移植をする外科手術の両方が必要になります。同時に行っていくため、抜歯部位と移植部位が離れている場合には、両方に術後の腫れなどが起こる可能性があります。

歯の移植の適応は

ここまで「親知らずの移植」について解説していきましたが、歯の移植の適応にはいくつかの条件があります。この適応条件の厳しさもデメリットだと言えます。
適応条件は以下の通りです。

  • 抜歯した歯に歯根膜が十分にある
  • 歯周病にかかっていない
  • 移植する親知らずの根っこが曲がっていない
  • 移植する部位と移植する歯のサイズが合っている

これらのことを踏まえると、移植の適応となる条件内にあるとき、移植治療経験の多い歯科医師のもとで治療を行うことができるのであれば、メリットが大きい治療だと言えます

歯を失うことになってしまった場合、親知らずが残っていれば、移植の適応になるか歯科医師に確認してみる良いでしょう。

伊丹で歯医者をお探しの際は、是非つじの歯科医院へお越しください

ご予約はこちらから

072-775-3718

この記事の監修者

院長 辻野 博大(つじの ひろた)

歯科医師 辻野 博大

つじの歯科医院 院長

つじの歯科医院は父が伊丹市南本町に開業してから40年になります。
患者様の利益を最優先に考え、笑顔で健康な生活が送れるように質の高い治療を提供していきます。