歯石取りは痛みがあるの?歯石除去の方法・痛みの対処法を解説!

歯科医院で行う施術に歯石取りがあります。歯石除去、スケーリングとも言われます。
歯石取りは定期的に行った方が良い施術の一つです。
そこで、気になることの一つに施術時の痛みがあるのではないでしょうか。
今回は、歯石取りは痛みがあるのか?また歯石除去の方法、痛みの対処法とあわせて詳しく解説します。
歯石取りは痛みがあるの?
歯石取りは、歯を削るわけではないので、削るような痛みはありませんが、場合によっては刺激を痛みとして感じることがあります。
また、歯周ポケットの奥深くの歯石を取る時や、炎症のある歯茎を触るときには、歯茎に触れることによる痛みを感じることがあります。
歯石取りの最中に起こりやすい痛みの例を紹介します。
歯茎の炎症が原因の痛み
歯石や歯垢が付着したままになっていると、歯茎は炎症を起こします。炎症が進行すると、歯を支える骨(歯槽骨)が徐々に溶かされていく歯周病になります。
歯周病により歯茎の炎症が強い場合には、歯石取りの際に歯茎に触れると痛みを感じることがあります。チクチクとしたように感じることが多いです。
知覚過敏が原因の痛み
知覚過敏は、冷たいものなどの温度刺激によって、歯がしみる・痛むように感じる一過性の症状です。
歯茎が下がって歯根面が露出している場合や、歯に削れ・欠け、ヒビがある場合に起こりやすくなります。
知覚過敏があると、歯石取りの時の刺激を痛みとして感じることがあります。特に超音波スケーラーという超音波で歯石除去をする機械を使った時に感じやすいです。
虫歯が原因の痛み
虫歯があり、歯に穴があいていると、歯の内側の層に水や刺激が伝わり、痛みを感じることがあります。
歯石取りが終わった後に痛む場合
歯石取りの施術が終わった後に、痛みが出る場合があります。
歯石を取った後の痛みは、一過性のものがほとんどで、数日で治ることが多いので、さほど心配する必要はありません。
次のようなケースでは痛みが出る可能性が高いので知っておきましょう。
歯茎への刺激が強かったケース
歯石を取り除く際は、必ずと言っていいほど、歯茎への刺激があります。
歯石は、歯と歯茎の境目、歯周ポケット内部まで、しっかりと取り除く必要があるからです。
そのため、処置後に歯茎に一時的な痛みや、腫れを感じることがあります。徐々に治りますので、優しくブラッシングをしながら経過観察をしましょう。
歯石が多量に沈着していたケース
歯石が多量に沈着していて、歯石を取り除くと、これまで歯石で覆われていた歯面が急に露出するため、敏感になることがあります。
一時的なものですので、徐々に歯が外部からの刺激に慣れて、痛みは無くなります。
歯石除去の方法
歯石除去の方法は大きく分けて2種類あります。
歯に付いている主に歯茎から上の歯石を取るスケーリングと、歯周ポケット内部の歯根面に付着した歯石や感染組織を取り除くルートプレーニングです。
それぞれの特徴について解説します。
スケーリング
歯科医師や歯科衛生士が、スケーラーという専用の器具を使って、歯に付着した歯石を取り除きます。主に歯茎から上の目視で見える歯石が対象になります。
超音波スケーラーやエアースケーラー、手用スケーラーを使用します。音や水が出る機械を使用することがありますが、歯が削れることはありません。
ルートプレーニング
歯周病が進行し、歯周ポケットが深くなった場合に行われる施術です。
ポケットの中を専用の器具で探り、歯根面に強固に沈着した歯石や、感染した歯周組織を取り除きます。一度に全ての歯を行うことはできません。
手で探りながら行うので施術に時間がかかります。何ブロックかに分けて少しずつ行います。
歯科医師や歯科衛生士が行います。歯周ポケットの奥深くを触る時には、痛みがあるため、必要に応じて歯科医師が麻酔を行います。
歯石取りで起こる痛みの対処法
できるだけ痛みを感じないように施術を受けるための対処法を解説します。
局所麻酔を使用してもらう
痛みが強い場合には、局所麻酔を使用してもらうのが良いでしょう。
特にルートプレーニングの時には、痛みが出やすいので、使用することが多いです。
通常のスケーリングでも、局所麻酔を使用することができますが、局所麻酔は全ての歯に行うことはできませんので、何回かに分けて施術を行います。
表面麻酔を塗ってもらう
表面麻酔は粘膜の表面に利かせる塗布するタイプの麻酔薬です。
麻酔ジェル(クリーム)を塗ったところだけが、感覚が鈍くなります。歯茎のチクチクが気になる場合には、塗布を希望すれば、痛みを軽減することができるでしょう。
日常のブラッシングを丁寧に行う
炎症が起きている歯茎は、痛みを感じやすくなっています。
毎日のブラッシングで汚れがしっかり除去できていると、炎症が改善するので、歯石除去時に痛みを感じづらくなることがあります。
歯ブラシや歯間ブラシ、デンタルフロスを使って丁寧に磨きましょう。
まとめ
歯石取りをする時には、施術時や施術後に痛みを感じることあります。
歯茎に炎症が起きている時、知覚過敏がある時、虫歯がある時に痛みが感じやすくなります。普段、知覚過敏があるなど、歯石とりの施術に不安を感じる場合には、歯科医師や歯科衛生士に伝えるようにしましょう。
機械の出力を弱めたり、麻酔を使ったりして、対応してもらうことができます。
歯石取りは定期的に受けた方が良い施術ですので、不安がある場合には、最初に伝えておくと安心です。